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5/17/2013

大衆酒場 大黒屋 最後の日

昭和の名店の灯がまたひとつ消えてしまう!それは深夜Mからの電話で突然告げられた。「大黒屋、明日で閉店らしいっすよ!」

初めて訪れたのは十数年前だったろうか!? 引越す前は自宅と事務所のチャリ通勤路だったのでよく立ち寄っていた。昭和の良き時代の16~8人座れるコの字カウンターのみの大衆酒場。

空席があっても客はすんなり座ることさえ出来ない。万一指示なく座ったら最後、注文を受け付けてくれない!それには理由があり常連さんを大事にすることと客同士の相性を考えお酒を楽しく飲んでもらう為に席を指定されるのだ。

この日も最終日と聞きつけた輩で開店から満席で外には行列が出来る始末。我々大黒屋を愛する仲間6名が集結したが入店まで表で1時間40分も待つことになった。 そうこうしているうちに表看板の灯が消える!その横では間もなく開業一周年を迎える東京スカイツリーのライトアップが眩しく輝いている。

9時半近くにやっと入店を許された一行は、最後まで変わらず指示通りに着座し、お目当ての日本一美味しい「レモンハイ(通称レモン)」を注文! 日本一美味しいというのは、ちと意味が違い3杯も飲むと腰がとられるほど酔ってしまうというレモンハイなのだ!(^^;; ここ大黒屋の「レモン」は、冷蔵庫でギンギンに冷やされた門外不出の秘伝ブレンド焼酎を注がれたジョッキに生レモン1/4を絞り、これまた冷やされた炭酸と共に提供されるノンアイス・スタイル。炭酸一本を回しながら一気に注ぎ込む。ドリンクはこの他にも同じ焼酎入りジョッキにサーバーからホッピーを注ぐ「生ホッピー」も白、黒、ハーフとラインナップされている。 つまみは、まず「煮込み」。八丁味噌の甘さが際立つ逸品。よくタッパを持ち込みお土産として持って帰っていた。 この日は、もう売り切れになってしまっていたが、ひき割り納豆が乗った「厚揚げ」も人気メニュー。 レモンは炭酸の空き瓶でカウントされる。この日は一人4杯までしか許されなかった。 仕上げはラーメン。シンプルな昔懐かしい東京ラーメンは飲んだ体にやさしいお味。 白菜が美味しい時期きにならないとメニューにラインナップされない「湯豆腐」も大黒屋の名物。湯豆腐は出来上がるまでかき混ぜることも火の調整も許されない拘りの逸品。唐辛子を雪の下で寝かせたスパイス「かんずり」もこの店で教わった。 大黒屋での最後の時間も各々挨拶したり記念撮影したりとあっと言う間に過ぎ去っていった。 おとうさん、おかあさん、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。どうぞ、お元気で...

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